データ分析の勘違い
世の中、科学流行りで「数字信奉」もここに極めり、ということになっているのが現在の時代の特徴です。つまり、何かを証明するのにしても数字での背景がないとそれは証明ではなく、単なる自分のカンということで片づけられてしまうような時代になってしまいました。
たとえば、言葉で、状況を説明するよりも、数字で説明をしたほうが、より科学的だと言われます。
気温が高いと言われても、それを言葉で表現しても言っている意味は伝わりませんが、気温35度というと猛暑と誰しもが感じるようになります。
でもそれが正しい感覚なのかよく考えてください。平均気温35度で暮らしている人に35度が暑いと感じるかといえば違います。
35度が平均気温の人にとっては特段なんともない、温度ですが、気温20度で暮らしている人にとっては猛暑になることは当然です。このように数字を信奉しすぎると前提条件の違いによって人間は、感じ方が全く違うのに、数字で表現をすると、それがすべて正しいと勘違いしてしまっているだけの話です。
数字は合理性や客観性を担保していると考えている人は過半ですが、上記の例からもわかるようにちっとも数字は合理性や客観性を担保などしていません。
単に、言葉よりも数字のほうが客観性を担保しているだけの話であって、数字が絶対などということはあり得ないのです。
ところが実際、あなたはどうですか? テクニカルは万能と思っていませんか? ビックデータは私たちの未来を変えますか? AIは豊かな暮らしを提供しますか?
それはあなた自身が一番よくわかっているはずです。テクニカル分析を始めて、あなたのトレーダーとしての成績が向上した人はほんのわずかでしょう。成績は変わらないけど、自分のスキルは上昇したと勘違いしているだけの話です。
数字というのは未来を予測できない
たとえば、テクニカル分析での勝率はシステムを組んで優秀なものでも50パーセントを超えればかなり優秀になります。
たいていの場合は勝率30パーセントを超えるか、超えないかのレベルのシステムがほとんどになります。
考えてみてください。コイントスでさえ、回数を重ねれば、その正答率は大数の法則によって誰でも50パーセントに収れんします。
ところが相場のテクニカルは一生懸命やっても、その確率がようやく50パーセントの確率なのです。だったら、売り、買いの二択なんだから適当にやればいいのです。その確率と変わらないのです。勉強してテクニカルなんかやっても無駄な努力です。
こういうことをする理由
テクニカル分析をやると、みなさん、未来の価格がわかるようになると思って一生懸命勉強します。でも結果は適当にやった結果より悪いことは上記で書いた通りです。
そういうことを知っているシステムトレーダーでもさらにそのテクニカルの分析の質を上げようと思って、さらに研究をします。
おわかりになると思いますが、そんなのやっても、やらなくても、適当にやったほうが確率は上昇するのですから、やらない方がいいのに、なぜか、みなさんさらにテクニカル分析もAIの研究も、ビックデータ解析もやります。
その理由はかんたんで、人間はやったことに対して報酬が欲しいということだけです。苦労して、やったことに対して金銭の報酬や、よくがんばったね、という一言の報酬が欲しいからやっているだけなのです。
でも、結果はほとんどの人にとっては変わらないのです。数字で分析したことの帰結は。上記の説明をみても、上記の説明に当てはまる人がほとんどになると思います。ですから、ビックデータやAIの帰結も、結局は「以前よりも便利になったな」という帰結になると思います。ただし、その数字に対して、結果を求める人にとっては、結果は出ると思います。
つまり数字というテクニカル分析は数字の扱い方を知らない人に与えてもそれば単なる宝の持ち腐れとなり、結果など何も出ない、という帰結になることが過半なのです。それを結果も出もしないのに、数字信奉が止まらない、という世の中になっているのです。
これが本当の数字分析の正体であり、その帰結なのです。あなた自身が本当は、テクニカル分析をやってもやらなくても変わらないといことを本当は知っているのだけど、それに気づかないフリをしているのではないのですか? それとも本当に気づいていないだけですか?
続編があれば数字についての説明を、今後も説明していき、数字に対しての正しい知識を身に着けてほしいと思います。
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[…] FX取引のチャート分析を行うには、まず、FX取引のチャートを取得する必要があります。 […]